同僚の不手際を上司に逐一報告 仕事はできる“告げ口職員”にどう対処?

※ 日経ヘルスケア 2012年10月号 掲載 ブログにするにあたり株式会社日本経済新聞出版社より許可を頂いております。

同僚の不手際を上司に逐一報告 仕事はできる“告げ口職員”にどう対処?

「○○さんが委員会の仕事を全然やっていないので、私が代わりにしておきました」─。
病棟看護師のA子は、
よくこんなふうに師長に報告に来る。
告げ口された同僚は不快に感じ、
病棟内の人間関係がギスギスしてきた。
師長は、報告したり仕事の穴埋めをしてくれることを
ありがたいと思いつつも、
A子にどう指導すべきか頭を悩ませていた。

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A子は今年で入職7年目になる中堅看護師。
告げ口が始まったのはこの1、2年のことだ。

初めのうち師長は、よく気がつくA子に対して
「いつも悪いわね、ありがとう」と、
労をねぎらうように声をかけていた。

だが師長は次第に、A子に対して素直に「
ありがとう」と言えなくなってきた。

同僚の仕事の抜けを見つけた際、
「○○さん、委員会の仕事忘れていなかった?
代わりにやっておいたからね」
などと本人にさりげなく注意しておけば、
角が立つこともなく、
仕事を忘れた同僚も気をつけるようになるだろう。
だが、A子は本人には一切そういうことを言わず、
師長にだけ
「私が○○さんの業務を代わりにやりました」
と言ってくる。
そうした行動に違和感があり、
A子に「ありがとう」と言えなくなっていたのだ。

かといって、上司から見て、
職場の問題点を報告して仕事の穴埋めまでしてくれるスタッフは
ありがたい存在だ。
師長はA子とどんなふうにかかわるべきか悩み、
筆者に相談を持ちかけてきた。

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透けて見える「私ってすごいでしょ」

師長の話を聞いて筆者は、
A子は他人の仕事を肩代わりすることで
「自分は仕事ができる」
「誰よりも病棟のことを考えている」
ということを師長にアピールしたかったのだと思った。
「病棟のために」という大義名分の下、
実は自分のために動いていたのだ。

A子は、同僚の落ち度を報告する際、
「何で、こんなに仕事を忘れるんですかね。私には理解できないです」
「この病棟のスタッフたちの感染管理は他の病棟と比べてレベルが低すぎますよね」
などと言っていたようだが、こうした発言からも、
「みんなよりも仕事ができて、私ってすごいでしょ」
とアピールしたいA子の本心が伝わってくる。

そうした本音は、どんなに取り繕っても透けて見えてくるものだ。
周りも
「仕事を手伝ってはくれるけれど、何だか嫌な感じ」
と受け止め、
A子への不満を口にするスタッフも出てきた。

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「肩代わり禁止令」に反発

筆者はまず師長に、
他の職員の仕事を肩代わりすることを一切やめるよう
A子に伝えてもらうことにした。

前述のように師長は、
仕事の穴埋めをしてくれることをありがたく思っていたが、
師長が肩代わりを容認しているうちはA子の行動は変わらない。
そのため、まず肩代わりを禁止することが大切だと考えたのだ。

そうなると、A子としては当然面白くない。
仕事全般ヘのモチベーションが大きく下がりかねないため、
A子を納得させるような理由づけをして慎重に伝える必要があった。
筆者は師長と話し合い、
「他のスタッフの成長につなげるため」
という理由を強調してA子に説明してもらうことにした。

師長は後日、
「あなたが肩代わりしてくれているのはありがたいけれど、
それではいつまでたっても○○さんたちが成長しないから、
これからは仕事の抜けがあったら本人に直接伝えて。
出来が悪くてもいいから、
本人にきちんと仕事をさせてね」
と伝えた。

ここまで丁寧に説明しても、A子は
「病棟のためにと思って頑張ってきたのに、私がやってきたことは余計だって言うんですか!」
と師長に食ってかかった。
師長が
「みんながあなたみたいに仕事ができるようになってほしいからよ」
となだめるとA子は渋々了承したという。

看護師に限らず、
「あの人より自分は上か下か」
にやたらとこだわり、
他人と競争することで自分のモチベーションを保とうとする人は
一定数いる。
こうしたモチベーションの上げ方は「外発的動機づけ」といわれる。
反対に、
「人の役に立つのが好きだから」など、
他人との比較ではなく自らの思いや関心に基づく動機づけを
「内発的動機づけ」という。

A子はこれまでも、
外発的動機づけをよく活用してきたものと思われた。
それ自体が悪いわけではないが、
他のスタッフに勝ることで評価を高めようとする人は、
往々にして同僚を引き合いに出して自己アピールしてしまいがちだ。

自分の評価を高めるために他人を手伝うような部下がいても、
上司は、手伝ってくれることをあまり褒めない方がいい。
褒めると、その行動がエスカレートしてしまうからだ。

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「自分との競争」を促す

A子のようなタイプのスタッフには、
「来季の看護研究はリーダーとして頑張ってほしい」
「研究会で発表できるよう、うちの病棟で実験をしてデータをまとめてほしい」
などと、本人にとってチャレンジとなるような仕事を与えると効果的だ。

その上で、進ちょく状況をチェックして、
「随分データがまとまったわね」
「この前よりグンと進んだわね、さすがね」
などと褒めるとよい。
本人の仕事の成長ぶりを褒める、
つまり他人と比較した評価ではなく絶対評価を意識的に行うようにするのだ。
「自分との競争」をさせて成長を認めると、
他人と競わなくても満足するようになる。

実際、師長がA子にそうした課題を与えたところ、
やり甲斐を見い出したようで、熱心に取り組み始めた。
師長が、
「家に持ち帰らずに勤務時間内にやれるものだと証明してほしい」
と指示したこともあり、
仕事の空き時間ができても同僚の肩代わりをせず、
課題を遂行。
告げ口をすることもなくなった。

外発的動機づけが強いタイプに限らず、
絶対評価の機会を増やすことは、
職員のモチベーションアップにつながる。
今回紹介したようなやり方を、
ぜひ参考にしていただければと思う。

 

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